【ポールスミス】TOGA 2020年春夏コレクション – “不必要”から完成したものとは?

ポールスミス

TOGA(トーガ)の2020年春夏コレクションを製作する上で、デザイナーの古田泰子は、「生産性を重視しない価値という雰囲気を、生産性重視の元で如何に作りあげるか」ということを念頭に置いたそして、古田は「もともとファッションという無駄をつくる贅沢、必要としないものを作ることで生まれるものに、もっと時間をかけて、何ができあがるか見てみたかった」とも話す

“必要としないもの”が作りあげるものとは?その試みをランウェイで

TOGA 2020年春夏コレクション - “不必要”から完成したものとは?|写真2

古田のその試みを証明する今季のコレクションキーワードには、「WRAPPING(包む)、REDEVELOPMENT(再構築)、EFFEICIENCY(効率性)」の3つを掲げたポールスミス コピー 財布

白いドレスシャツは、襟もととフロント部分の前合わせ部分に、不用意とも思える金具を敷き詰めてみるナイトシーンで活躍するはずのドレスには、故意に伸縮性のある機能的ファブリックをプラスした足し算だけでなく引き算も重要で、ニットは首や胴、腕を通す穴以外に、何の規則性もなく大きな穴がランダムに配置されている

TOGA 2020年春夏コレクション - “不必要”から完成したものとは?|写真13

クラシックなスカーフは今季のキーワードを示す上で重要な役割を担っており、ざっくりとスリットの入ったパンツからは、その隙間をうめるようにスカーフが覗いているジャケットやトレンチコートは、通常ならありもしない1枚の布で、包み込まれるようなシルエットを築き、エレガントなドレープを手に入れている

TOGA 2020年春夏コレクション - “不必要”から完成したものとは?|写真9

さらに、まるで“海の不要物”を想わせるようなディテールも特徴的美しい光沢のあるマニッシュなビジネススーツには、ビニールでできた大きなコサージュを添えてみたり、本来身体を温めるはずのコートには、漁網のようなネットが適応されている

今一度考える、導かれたもの

TOGA 2020年春夏コレクション - “不必要”から完成したものとは?|写真19

ファッションデザインは、別の角度から考えれば不要なものの繰り返しかもしれないし、それによって生産効率は悪くなるかもしれないでも、その生産性の低下は決してデザイナーとして本当に悪いコトかと言われれば、そう一概に頷くこともできないなぜならそれが、服の“美しさ”を表現する上で欠かせないことでもあるから

“不必要”と“不可欠”は紙一重にあるそして、ファッションはその“不必要”を楽しむことに魅力があるポールスミス 偽物そんな風に思わせてくれるのが、今季のTOGAのコレクションだ